コールの売りについて ー満期日までに権利行使する場合ー
同様にA社の株価を100ドルとする。
今後、「値上がりするかもしれないが、105ドルまでは上がらないだろう」と予想して、権利行使価格が105ドルのコールを1単位(100株)プレミアム200(=2ドル×100株)で売却したとする。
「105ドルのコール」という権利を売っているため、その対価として2ドルのプレミアムを得ることができる。
株価が権利行使価格まで上がらず100ドルのままの場合
株価が100ドルのままの場合を想定する。
この際に売却した権利行使価格105ドルのコールは権利行使=exercise されることはない。
なぜなら、市場で100ドルで購入できるものを、わざわざ105ドルで買う必要がないからである。
したがって、この場合は権利行使価格105ドルのコールを1単位(100株)売却したときに受け取ったプレミアム200ドルが利益となる
=2×100=200ドル
株価が権利行使価格を超えて110ドルに値上がりした場合
株価が110ドルに値上がりした場合を想定する。
この際に売却した権利行使価格105ドルのコールは権利行使=exerciseされる可能性がある。
なぜなら、今現在110ドルの株価のA社の株を105ドルで購入することができるためである。
権利行使=exercise された場合、110ドルの株式を105ドルで、コールの買い手に渡さなければならない。
株式を買う権利を売った場合には、相手には株式を買う権利があるわけなので、相手が権利を行使した場合には、こちら側は株式を売る義務が生じるわけである。
こちら側がA社の株式を保有していれば、その株式は強制的に売られることになる。
株式を保有してなければ、株式のショートポジションを持つこととなる。
いずれの場合でも、1株あたり105ドルで売ったわけであるから
105ドル×100株=10,500ドル
のキャッシュが口座に入金される。
株価110ドルの時に105ドルで売らされているため
(105-110)ドル×100株=-500ドル
の損失となる。
しかし、権利行使価格105ドルのコールを1単位売却した時に受け取ったプレミアム200ドルは利益となるため、通算では300ドルの損失となる。
=(105-110+2)ドル×100株
=-300ドル
コールの売りについて ー満期日までに反対売買する場合ー
コールの売りについても、満期日までに、オプション自体を反対売買する形で取引を完了させることができる。
株式の信用取引と考え方は一緒で
ことで利益を得る
再掲になるが、
オプションのチケット代=プレミアムはさまざまな条件で上がったり、下がったりする。
2ドルで購入したオプションのプレミアムが、ある日には4ドルになったり、1ドルになったりする。
通常の場合、コールにおいては、株式の上昇と一致してプレミアムの値段も上がる。逆に、株式の下落と一致してプレミアムの値段も下がる。
そのプレミアムの値段の上がり下がりで利益を獲得することも可能である。
2ドルのプレミアムが4ドルになった場合➡︎2ドルの損失
2ドルのプレミアムが1ドルになった場合➡︎1ドルの利益
以下の書籍はオプション売買について書かれた、数少ない日本語の教科書的存在である。
ぜひ読んで、資産形成に役立ててもらいたい。
KAPPA著書の「週末投資家のためのカバードコール」を参照しています。
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