Howell-Jolly小体の意味するところ

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Howell-Jolly小体
は、ギムザ染色で好塩基性に染まる赤血球内の円形の封入体のこと。

これは赤血球を産生する際に、染色体の一部が核に融合されずに残った「核の遺残物」と考えられている。

 

正常ならば、脾臓の網内系を赤血球が通過する際に、細胞から絞り出される(=種取り除き(pitting)作用)ので、末梢血ではHowell-Jolly小体は出現しない。

 

すなわちHowell-Jolly小体の存在は、脾臓がチェックポイントとして機能していないことを表している。脾臓摘出後機能的無脾状態が考えられる。

 

 

しかし、「Howell-Jolly小体=脾機能低下」というわけでもない。

巨赤芽球性貧血骨髄異形成症候群でもHowell-Jolly小体は出現する。

 

Howell-Jolly小体は赤血球の産生の際に生じる「核の遺残物」と説明した。

巨赤芽球性貧血はDNAの合成に必要な葉酸やVit.B12の欠乏で生じる病態であり、その結果DNA合成障害が生じてHowell-Jolly小体が出現する。

骨髄異形成症候群でも同様。

 

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