非アルコール性肝障害でALTが優位になる理由

アルコール性がASTなのでその逆と覚えても良いですが・・・

 

 

非アルコール性肝障害では、健常人に比べて栄養が豊富な血流がながれます

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そのため、門脈域付近の肝細胞は大量の栄養をうけることになり、細胞一つ一つの仕事量はふえます

その状況が慢性的に続くため、以下に示すような細胞障害の機序が働き、門脈域付近の肝細胞がダメージを受けるのです

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最近はこのtwo hit theoryのみならず種々の要因でNAFLDが発生するmaultipe parallel hits theoryが提唱されている

 

 

 

話はそれましたが

以上のことから門脈域が障害を受けるため

非アルコール性肝障害ではALTが優位に上昇します

肝細胞のAST、ALTのそれぞれの性質は以下の記事を参照してください

misoramenn.hatenablog.com

 

もちろん障害が進行して肝硬変にまで至ればAST優位なものとなります

NASHがAST優位と言われるのはその辺りが理由なのかもしれません

 

 

詳細は以下NAFLD/NASHガイドラインを参照に

https://www.jsge.or.jp/guideline/guideline/pdf/NAFLD_NASHGL2_re.pdf#page=46

 

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